いきなりだが アドリアやハイマーなど欧州車の多くはEBLってのが着いている。
EBLって何よ!って話になるがEBLとは、電気集中コントローラーで 室内の電気を制御している。
役割は、12V出力だけで無く、サブバッテリーへの充電機能も備わっている。
その充電機能には、外部充電と走行充電が出来る訳だが 自分のEBLは、現時点では走行充電のみとしている。
すなわち、外部充電器を別に設けた 訳だ。
良かったら下記事を読んでもえるとありがたい。
で、今回は残りの走行充電をEBLを通さず サブバッテリーへ充電する方法を模索してみた。
※電気配線は火災などのリスクがあります。自己の責任と判断でお願いします。
EBLの充電機能を停止させる目的とは
前記事でも話したが何故 EBLから充電機能を外すのか、それは、そもそもEBLはリチュウムバッテリーへの充電対応がなされていないのと、充電能力不足がある。
元々、欧州車などは、100Ahくらいの鉛のサブバッテリーが着いているだけなので さほど充電能力が高く無くても良いはずだ。
しかし、最近、特に日本のキャンカーは、サブバッテリーの大容量化が進んでおり、EBLの充電能力では追いつかないのが現状だ、 その影には夏場のエアコン事情がある。
ちなみにEBLの外部、走行とも18Aくらの充電能力しか無い。
そして、このEBLは壊れると高額になる。出来れば充電などであまり負担をかけたく無いのがこの作業の一番の本音だ。
EBLへ流れる回路の見直し
おさらいになるが、EBLの役割には、
- メインバッテリーからサブバッテリーに走行充電する
- 外部入力で充電する※外部100Vを変圧器で240VにしてEBLに
- サブバッテリーの12Vを室内照明、ポンプなど稼働する
前回の記事では、②の見直しを行った。それにより変圧器を使う必要も無くなり無駄な電力消費も解消し、微々たるが外部充電能力も高まった。
今回は、①の走行充電についての話しになるが EBLの背面側には、12Vの接続端子が3つある。
1は、サブバッテリーからの+
2は、アース -
3は、メインバッテリーからのの+
となっている。
したがって、3番をカットすればメインバッテリーからEBLに電力が流れることが無くなる、すなわち走行充電が出来なくなるわけだ。
自分のスタイルは元々の配線や、機材は残して新たに作る方法をとっている。理由はもし、ダメだったりした場合 簡単に戻せるからだ。
自分の様な素人はこの方法に尽きる、ただ、配線がゴチャゴチャするのが難点だけど。💦
走行充電器の取り付け
今回の走行充電改造計画にはまず、新たに走行充電器が必要になる、候補に挙がったのは、RENOGY社のMPPT走行充電50Aになる。
Renogy12V 50A DCC MPPT走行充電器チャージコントローラー内蔵、12V Lifepo4 用ソーラー充電モード付き DC DC 充電器、AGM バッテリー、キャンピングカー、キャンピングカー、バン用 3 段階充電器
他に REGO 60Aもあるが値段も高いし、自分のサブバッテリーは300Ahほどなので50Aも有れば十分だ。
それと このMPPT走行充電50Aの特徴として、走行充電以外にソーラーからの充電も可能と言うことだ。
家のアドリアには、前オーナーが4枚ソーラーパネルを設けてあるのでこの走行充電器はうってつけだし、サブバッテリーが満充電時にはメインのバッテリーにも充電してくれるらしい。
まあ、他にも同じ様な走行充電器もあるがRENOGYなら補償も2年あるし、ユーザー評価も良さそうだ。
メインバッテリーからの配線
これから作業にかかる訳だが、まず、EBLに入っている線を探す必要がある。
理由は、メインバッテリーからEBLに入っている入力をカットしても果たしてEBLは正常に機能するか確かめる必要があるからだ。
上の画像は、メインバッテリーのプラス側になる。言い忘れたが デュカトのメインバッテリーは運転席と助手席の足元の床下にある。
EBLへ流れているケーブルは多分、+側の一番上、矢印が指しているところだと思うが・・・下手に余分な線を外してエラーが出ても困る、何せ、気難しいデュカトだから。
では、先にメインバッテリーからレノジーの走行充電器までのケーブルを引っ張る事にする。
配線はKIV22SQケーブルが推奨とある。
走行充電器の設置する場所にもよるがデュカトベースなら、4Mもあれば足りるだろう。
自分は、3Mで事足りた。
22SQケーブルを張り巡らすのは用意では無い、配線が見えない様に工夫するのもコダワリの一つだ。
そして 右ドア横、ピラー下の内張りを外すと、何やらヒューズボックスらしきものが。
どうやら、メインバッテリーからEBLコントローラーに繋がっているらしき14SQのケーブルが出てきた。おまけにカプラーで繋いであるではないか。
カプラーを外しエンジンを掛けてみるとモニターにチャージの表示が出ない、これだ!
そして、メイン電源を入れて照明や、ポンプなどを稼動させても何ら問題がない。
ここもカプラーを外すだけでメインバッテリーのところは手つかずにしておく。
では、新しく増設するメイン電源はどこから取るか、
上の画像は、サブベッテリーへ向かうケーブル(22sq)のプラスとマイナスの接続になる。
まず、プラス側だが、本来ならヒューズが3つ並んでいる所か取るべきなのかも知れないが、レノジーの走行充電器は50Aなのでヒューズが飛ぶ可能性が有る。
なので、ヒューズ無しの所から取った。
ちなみに、ここのヒューズは、MIDIヒューズと言う国産では珍しいタイプだ。このヒューズが飛ぶと厄介なことになるので予備を持っていると助かるかも知れない。
なのでメインバッテリーから走行充電の間に80Aのヒューズを入れた。
ちなみにレノジー推奨は75A~100Aとなっている。
マイナス側は見ての通りアースから取った。
どちらにしても22sqは太いので取り回しに苦労する。 💦
その代わり、走行充電器からサブバッテリー側は、14sqのケーブルなので取り回しが容易だ。
忘れてはいけないのは、充電器の出力+端子とサブバッテリーの+ターミナル間に付属されているヒューズ(60A)を噛ます。そして、マイナスケーブルはシャントにつなげる。
付属品のRS485通信ケーブルも同じ様につなげればOKだ。
IGN/D+配線
IGN/D+配線?聞きなれない言葉だが、要は、車両のオルターネーターが発電を開始しましたの信号を知らせる配線と言うことだ。
本来なら、オルタネーターから取るのがベストかも知れないが、一般的には、ヒューズボックスのイグニッションがONになるところからと取るようだ。
何故そんな面倒な事をするのか?どうやら最近のオルタは バッテリーが満充電時には発電が停止して燃費向上を行っているらしい、賢くなっている訳だ。
自分のデュカトも10年目を迎えるがこのスマートオルタと言うわけだ。多分、ZFA250型からはそうなのかも知れない。
で、先ほどのドアー横下に茶色と青色の線がメイン電源+-線と一緒に配線カバーに入っているではないか、イグニッションキーをONにして検電器を刺すと青線側が反応する。
もしかすると、この青線は、EBLへのIGN/D+線かも知れない、もし、違っていてもイグニッションで電源が入るから問題ないだろう。
ソーラーからの配線
ここまで来ると大詰めになる。あとはソーラーからの電源を残すだけとなった。💦
自分のアドリアは、前オーナーが屋根にソーラーパネルを4枚設けてある。
多分、100W×4で、2枚は、購入時に付けられたと思われ画像のソーラーチャージャーに入っている。
残りの2枚はフレキシブルタイプでレノジーのMTTPソーラー充電器に入っている。
つまり、2系統でソーラー充電している訳だ。
まあ、無駄と言うか、贅沢な仕様になっている。💦
せっかくのROVER充電器なので後付けの方はそのままで最初のSunSaverのソーラー充電器側を外すことにした。 今までご苦労様❣
走行充電器には付属でソーラーの短いケーブルが付いてくる。充電器側は、M8端子だが、入力側は、MC4コネクターになっている。なのでパネル側への接続はMC4コネクターで行う。
ここで注意することは、ソーラーから充電器に接続する時、充電器の出力ケーブルがサブバッテリーに繋がっていなければいけない。
何故なら、ソーラーから入った電流が行き場を失い走行充電器がパンクしてしまうリスクがあるからだ。また、ソーラパネルからの電力が流れている事を忘れてはいけない。
自分は、発電しない夜にコネクターを作成した。
結果
なんとか作業は終わった。💦
まあ、ソーラからの入力が接続された時点で充電器も生きを返すことになるのだが、エンジンを駆ける瞬間は正直ドキドキだ。
今回、走行充電器と一緒にBT-2モジュールも買った。それによりスマホでDC Homeアプリをかえして充電状態や、バッテリーの状態も見れる。
これによると、アイドリング状態でも49.44A すなわち677W充電が行われているのだ。
屋内なので現時点ではソーラーからの入力は殆ど無いのでこれにソーラーが加われば1.000Wは充電するはずだ。
ただ、気になるのは、エンジンを停止してもオルタからの充電中の表示が直ぐには消えない。しかし、メインバッテリーの電圧が12.8Vあたりになると自然に充電停止にはなる。
この件については数日間エンジンを駆けずにいてもメインバッテリーが12.7Vより下になる事はなかった。
もう一つは、走行充電器の温度が75℃を表示しているのが問題になる。たしか、充電器の温度の上限の範囲が65℃だったはず。
この、レノジーの走行充電器は、冷却機能が無い、その代わり 本体の温度が高くなると自分で充電を低下させてしまう。
ここは次回への課題にしておこう。