なぜ、おやじは一人で東北へ行くのか 🚐
さて、突然ですが、おやじ、東北へ一人で行くことにしました。
「なんで?」
と聞かれても、これがなかなか難しい。
いろいろ理由はあるんですがね。
一番大きいのは……
今年、70歳になったってことです。
言ってみれば人生の節目ってやつですか、
ついこの間まで50代だったような気がするんですが、気がつきゃもう、70。
まあ、鏡を見ると、それなりの顔をしておりますから、仕方ありません(笑)。
でね、70歳になったからといって、急にじいさんらしく大人しくするのも、どうも性に合わない。
まだ車にも乗れて運転も問題ないし、
まだ酒も飲める。
飯もたらふく食える。
そして何より……
まだ、どこかへ行きたい。
だったら、行けるうちに行っとこうじゃないか。
そんなところです。
昔、一度行った東北
実は、震災前の東北へ行ったことがあります。
その頃は、もちろん普通の東北だった。
海があって、昔から続いた街があった
今となっては、そんな当たり前の景色が、ずいぶん遠い昔のことのように感じます。
そして15年前。
2011年3月11日。
テレビに映った東北の姿を見て、しばらく言葉が出ませんでした。
津波が町をのみ込んでいく。
車が流される。
家が流される。
一瞬にして違う景色になっていく。
テレビを見ながら、
「こりゃ……えらいことになったな」
そんなことを言っていた記憶があります。
あれから15年です。
じゃあ、今はどうなってるんだ?
15年ですよ。
人間でいえば、赤ん坊が中学生になるくらいの時間です。
その間に東北の町は、ずいぶん変わったんでしょう。
新しい道路ができて、新しい建物ができて、町も少しずつ元の生活を取り戻している。
でも、その一方で、まだ震災の跡が残っているところもある。
じゃあ、実際にはどうなんだ?
テレビやネットで見るのと、自分の目で見るのとでは、やっぱり違うのではないか。
だから、
「一回、見に行ってみるか」
となったわけです。
もちろん震災について、偉そうに語ろうなんて気はありません。
おやじは学者でもないし、評論家でもない。
ただのキャンピングカー好きの、70歳のおっさんです。
だから、自分で見て、
「おお、ここまで変わったんだな」
と思ったり、
「まだ、ここには残ってるんだな」
と思ったり。
それでいいんじゃないかと思っています。
それと、一人旅ってのもやってみたかった
もう一つ。
これも大きい。
一人で旅をしてみたかったんです。
普段は家内と犬を連れてキャンピングカー旅。
これはこれで楽しい。
でも、一人なら気楽です。
朝起きて、
「今日はどうするかな?」
でいい。
気が向かなければ、もう一泊。
気になるところがあれば、そっちへ行く。
食べたい物があれば食う。
「この店、なんだか怪しいな」
と思えば入ってみる。
そして、疲れたら寝る。
誰にも、
「今日はどうするの?」
と聞かれない。
……いや、家内が読んでいたら怒られそうですが(笑)。
まあ、たまにはいいでしょう。
70歳にもなったんですから。
地元の居酒屋にも行ってみたい
それと。
一人旅なら、ちょっとやってみたいことがあるんです。
地元の居酒屋に入る。
これですよ。
旅行に行くと、どうしても観光地ばかりになります。
名所を見て、写真を撮って、名物を食べて、
「はい、次!」
となる。
でも、本当の町の雰囲気って、夜の居酒屋なんかにあるんじゃないかと思うんです。
一人でカウンターに座って、
「大将!!何がうまいの?」
なんて聞いてみる。
すると、
「今日は○○がいいよ」
なんて教えてくれる。
そこから、
「どこから来たの?」
「長野です」
「長野から何しに来たの?」
「70になったんで、東北を見に来ました」
……なんて話になったら面白い。
酒が二杯、三杯と進めば、まあ、話も長くなる。
こういうのが旅なんじゃないですかね。
70歳の終活ってことで(笑)
最近、「終活」という言葉をよく聞く。
身の回りを整理したり、いろいろ準備したり。
もちろん、それも大事なことだと思う。
残りの人生を整理する前に、
もう少し遊んでおこう。
そんな感じです。
70歳。
人生、いつまでもあるわけじゃない。
だったら、行きたいところへ行く。
食べたいものを食べる。
見たいものを見る。
これも立派な終活じゃないかと。
まあ、
男のロマン……なんて言うと、ちょっと格好つけすぎですかね。
でも、まあ、そういうことです。
というわけで、行ってきます
震災から15年。
昔行った東北が、今どうなっているのか。
復興した街を見てみたい。
まだ残っている震災の跡も、自分の目で見てみたい。
そして、うまいものを食って、地元の酒を飲んで、できれば地元の人とも話をしてみたい。
まあ、予定通りにいくかどうかは分かりません。
途中で、
「おっ、ここ面白そうだな」
なんて寄り道するかもしれない。
うまそうな店を見つけて、予定を変更するかもしれない。
居酒屋で話が盛り上がって、二日酔いで翌朝起きれ無いかもしれない。
……まあ、その時はその時です。
一人旅なんですから。
誰にも怒られません。
たぶん(笑)。
何か立派なものを見つけて帰ってくるつもりはありません。
ただ、自分の目で見て、
自分の足で歩いて、
自分の舌で味わって、
そして、そこで会った人と少し話をして。
帰ってきた時に、
「いやぁ、行ってよかったなぁ」
と思えたら、それで十分。
さて、どんな旅になりますことやら。
相棒のアドリア、トラブル無きことを願って、
では、行ってきます。


