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サブバッテリーの充電でやりがちな落とし穴とは?

キャンパー

あれ?残量30%だったのに、すぐ80%に?

 

サブバッテリーを充電し始めると、こういう経験ないですか?

「電圧が下がってきたからそろそろ充電するか」と思って、走行充電、外部電源で充電を始めたら…
たった数分で残量表示がぐんと回復。

でも、実際に電力を使ってみると、意外と早く落ちる……。

 

これ、実はリチウム(LiFePO₄)バッテリー特有の電圧と残量表示のズレが原因なんです。

今回は、サブバッテリーの充電でよくある“誤解”と、注意点・正しい使い方をわかりやすく解説します。

 

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リチウムバッテリーは“電圧=残量”じゃない

リン酸鉄リチウムバッテリーは、放電中の電圧が比較的に安定しています。
つまり、残量30%程度でも12.5V以上の電圧を保っていることがあります。

このため、電圧ベースで判断しているモニターや簡易残量計だと、

  • 充電を開始した瞬間に電圧が上昇

  • 「満たされた」と誤認識して、急に残量表示が上がる

という現象が起こるわけ。
これはバッテリーが本当に充電されたからではなく、ただ電圧が回復しただけの状態です。

したがって、残量が増えたからといって、エアコンなどを使いはじめると一気に減ってしまいます。


満充電までが異常に遅い理由

もう一つ、よくある疑問がこちら。

「90%まで一気に来たのに、そこから100%になるまでが異常に長い」

これは**充電器側の仕組み(段階的な充電制御)**によるものです。


🔋リチウム対応充電器の充電ステージ

  1. バルク充電(Bulk)
     → 最大電流で一気に充電。80~90%までが早い。
  2. 吸収充電(Absorption)
     → 一定電圧を保ちながら、徐々に電流を落としていく。
  3. フロート充電(Float)
     → 充電完了後は、低電流で残量を維持。

リチウムはバルク充電が速いため、「急激に充電できた」と感じやすいですが、
最も時間がかかるのは90~100%の間なんです。

特に吸収充電に入ってからは、充電速度がどんどん緩やかになるため、
「まだ終わらないの?」と感じてしまいがちですが、これは正常な挙動です。


表示に惑わされず、モニターにも注意を

ここで大切なのが、「残量表示=正確なバッテリー容量」ではないということ。

特に、電圧だけで判断している簡易モニターやソーラーコントローラーは、

  • 表示が10~20%ずれている
  • 実際の容量を把握しきれない

といった誤差が生じやすく、信頼性が低い。


🔎 おすすめは「シャント式バッテリーモニター」

実は、自分も現在は、ソーラーチャジャーのモニターを頼りにしているが、これでは正確な電圧が読み取れていない可能性がある。
なので、予想外に残量が減ったり、逆に充電ペースが速かったりで実際の容量が不明になって不安になることがあります。

その後シャント(電流測定抵抗)を用いた残量管理に切り替えたところ、
入出力がリアルタイムで確認でき、おまけに、放電容量がわかるし、定電圧時のアラーム機能もあるので頼もしい。


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リチウムバッテリー充電のポイント3つ

✅ 1. リチウム対応の充電器を使う

鉛バッテリー対応の充電器は、電圧が合わずに、

  • 満充電できない
  • 過充電によるBMS遮断や劣化のリスク

などのトラブルを招くことも。

リチウム対応モデルを使うことで、安全かつ効率的に充電できます。


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✅ 2. 満充電までしっかり待つ

「80%くらいあるからいいか」と途中で止めてしまうと、
BMS(バッテリーマネジメントシステム)が正しい容量を学習できず、
SOCのズレが大きくなっていく。

天候の悪い日が続いたあとは、AC電源で一度きっちりフル充電すると安心。


✅ 3. 夏場は温度にも注意

リチウムは高温に弱い性質があり、45°C以上では、性能が低下します。

特に真夏の車内など、温度が高くなる場所では、

  • 充放電効率が落ちる
  • BMSが保護作動し、充放電停止

といった現象が起きることもあります。

余談だが、充電器や、インバーターは熱を発しやすいので設置場所も考慮する必要があります。


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まとめ:残量表示は“目安”として捉える

サブバッテリー、特にリチウムを使ううえで大切なのは、

  • 表示を鵜呑みにしない
  • 正しい充電器・モニターを使う
  • バッテリーと「対話」する感覚を持つ

ことだと感じています。

見た目の数字ではなく、充電の挙動や実際の使用感から判断することが、トラブルのない運用への近道です。

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